ゴルフは紳士淑女のスポーツと古くから言われています。
人によっては接待の場であったり、社交の場であったり、競技としてのスポーツの場であったりさまざまです。
紳士淑女のスポーツと言うだけあり、多くのゴルフ場には「ドレスコード」が設定されていて、約8割のゴルフ場で服装の決まりがあると言われています。
そんな特殊なスポーツ「ゴルフ」におけるシューズのマナーについて、ゴルフ場で恥をかかないように事前に知っておくべき情報をお伝えします。
クラブハウスでのシューズは?
ゴルフ初心者の方はクラブハウスという言葉を聞いたことがあるでしょうか。
クラブハウスとは受付などをする建物の事で、ゴルフ場到着時の受付、ロッカー、風呂、レストラン、帰りの清算の時に利用する場所になります。
ゴルフ場に到着したら、まずクラブハウスのフロントで受付をして準備をするのが一般的です。
ゴルフ場によってはクラブハウスの服装にシューズを含めたドレスコードが設定されています。
つまり家を出る段階で服装やシューズに気を付ける必要があるのです。
多くのゴルフ場で禁止されている履物として、男性女性共にサンダル、スリッパ、下駄などがあります。
これらの履物は一般的に社交の場であるゴルフ場において品格や景観を損なうと判断されるようです。
スニーカーに関してはゴルフ場によって対応が違います。
ゴルフ場のホームページに「入場時のスニーカーを禁止します」と明記されているゴルフ場もあれば、ドレスコード欄にスニーカーの記載がないゴルフ場もあります。
記載のないゴルフ場に関しては、スニーカーでの入場に制限がないと判断できます。
女性の履物に関しては、男性と同じようにサンダルやスリッパは禁止とされています。
それ以外にもゴルフ場によってはピンヒールなどの高めのヒールやブーツも禁止されていますので事前の確認が必要です。
クラブハウスのドレスコードに関しては、一般的に名門コースや高級ゴルフ場が厳しく指定されている場合が多く、逆にパブリックコースや料金の安いコースは緩い傾向があります。
詳しく分からないのであればスニーカーは避け、無難に革靴か革靴タイプの靴がカジュアルすぎず無難です。
女性も革靴か低めのヒールが良いのではないでしょうか。
名門コースの多くはマナーを重んじますので特に注意が必要です。
ラウンド中のシューズは?
来場時のシューズに関するNGに関してはお伝えした通りですが、ラウンド中のシューズにも制限があるのでしょうか。
当然ですが殆どのゴルフ場で禁止事項が設定されています。
多くのゴルフ場ではゴルフ用シューズでのプレーをお願いしています。
ゴルフ用シューズにはスニーカータイプと革靴タイプがあり、それぞれ長所と短所があります。
注意して頂きたいのは、スニーカータイプのゴルフシューズと一般的なスニーカーは全くの別物だということです。
スニーカータイプのゴルフシューズと見た目で判断できないほど似ていたとしても、スニーカーでプレーをするのはマナー違反となります。
ゴルフ場がゴルフシューズの使用をお願いする理由
ゴルフ場がゴルフ用シューズでのプレーをお願いするのには幾つか理由があります。
マナー上の配慮
紳士淑女のスポーツであるゴルフには、プレーに適した専用の靴が発売されています。
例え見た目が近いスニーカーであってもマナーとしてゴルフ場はゴルフシューズの使用をお願いしています。
見る人が見れば足裏などの構造からゴルフシューズかスニーカーかは判別がつきます。
ぱっと見の外見で分からないからといってスニーカーを使用する事はマナー違反となりますのでご注意下さい。
スイング時の踏ん張り
ゴルフ専用の靴と一般的なスニーカーや革靴とでは何が違うのでしょうか。
それはクラブを芝の上で振れば良く分かります。
ゴルフは芝上や斜面を約4時間歩きながら行うスポーツです。
ゴルフシューズは斜面などの足元が安定しない場所でゴルフクラブを振っても滑らないように設計されています。
急な傾斜でのスイングでも踏ん張りがきき、スイングすることができます。
足場の安定は安心感につながりますのでスコアに良い影響を与えます。
事故防止
ゴルフをプレーされた事のある方なら分かると思いますが、ゴルフ場は練習場と違ってほとんどの場所が平ではありません。
プロであっても急斜面で打つこともありますし、アマチュアゴルファーは1ラウンドで平均で12000歩も歩きます。
初心者であればボールをまっすぐ飛ばす事が難しいので、より過酷な条件になるでしょう。
そんな中で急斜面でも滑らず安定した足場をもたらしてくれるゴルフシューズは怪我の防止に繋がります。
また、自然を相手にするゴルフは雨や風の影響も受けます。
ゴルフシューズは過酷な状況で長時間にわたってプレーする事を前提に作られているので、疲れにくく、怪我の予防に大事な要素が多く入っています。
芝の保全
公園の芝生とゴルフ場の芝生は同じ種類や近い種類のものになります。
しかし公園の芝と違い、ゴルフ場の芝は管理のされ方が格段に違います。
特にグリーンの芝は繊細で足を引きずるだけで簡単に傷がつきます。
グリーンに傷がつくとボールの転がりに影響が出て、後にプレーする人の迷惑に繋がります。
ゴルフシューズは芝への影響も考えられて作られているのです。
ゴルフシューズに関するその他の注意点
ゴルフシューズのマナーに関しては、その他にも幾つか注意するべきポイントがあります。
知らずに恥をかかないよう確認しておきましょう。
ゴルフシューズを履いてゴルフ場に来る行為
ゴルフ場によっては、ゴルフ場外からゴルフシューズを履いての入場を禁止しています。
革のゴルフシューズであれば見栄えは他の革靴と変わらないように見えますが、見栄えの問題ではないのです。
ゴルフ場の芝、特にグリーンの芝は繊細でスタッフは神経を使って管理をしています。
グリーンの芝に街中の汚れや雑菌を持ち込むと芝が枯れるのどの影響が出る可能性があります。
ゴルフ場によっては「ロッカーでゴルフシューズに履き替えて下さい」と記載されていますが、特に記載がなかったとしてもマナーの一環としてゴルフ場に直接ゴルフシューズで来場する行為は避けた方が良いでしょう。
プレー後はゴルフシューズを洗う
天気が悪い時のラウンド後は当然ですが、晴天であっても芝や土でゴルフシューズは汚れています。
そのままロッカーに戻ればクラブハウスが芝や土で汚れてしまいます。
ゴルフ場には必ずエアーで靴を洗えるスペースがあります。
クラブハウスを汚さないためにも、マナーとして靴を洗ってからクラブハウスに戻りましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
ゴルフ場でのシューズの扱いには細かな規定がある事を分かって頂けたのではないでしょうか。
禁止事項として
- クラブハウス内でのサンダル、スリッパ、下駄は禁止している
- 一部のゴルフ場は、クラブハウス内でのスニーカーを禁止している
- 一部のゴルフ場は、高いヒールやブーツを禁止している
- ゴルフシューズによる直接来場の禁止
などがあります。
ゴルフ場がゴルフシューズでのプレーをお願いする理由は
- マナー上の問題
- スイング時の踏ん張りがきく
- 事故防止
- 芝の保全
などがあげられます。
ゴルフ場がゴルフシューズでのプレーを推奨するのには納得の理由があるのです。
マナー違反の服装により注意される事は、本人だけでなく同伴者や紹介したメンバーに恥をかかせる事にも繋がります。
ゴルフは紳士淑女のスポーツです。
マナーを守り、無難な服装とシューズを選ばれる事をお勧めします。