ゴルフは、スポーツでは珍しくシニアプロと呼ばれる年齢の人々も活躍するスポーツです。
シニアプロの活躍やその年齢について紹介します。
シニアツアーの盛り上がり
多くのプロスポーツの大会というものは、若ければ10代の後半から高くても30代程度の選手が活躍することが多いです。
それ以上の年齢となると、プロを引退してアマチュアの趣味として楽しむと考えられています。
もしくは、往年の選手がサービスで登場するようなものとしか考えられていません。
しかし、ゴルフでは多くのスポーツで、もう活躍できないのではないかと思われるような年齢の人々も活躍しています。
ゴルフのシニアツアーというと、エキシビション大会や一流とはいいがたい選手たちの大会と思われるかもしれませんが、そのようなことはありません。
高齢になっても見所あるプレーが繰り広げられ、大いに盛り上がりを見せています。
シニアツアーの始まり
ゴルフのシニアツアーとは、50歳以上のPGA(日本プロゴルフ協会)の会員が参加するツアーのことであり、数多くのシニアプロが活躍しています。
日本でPGAが開催するシニアゴルフツアーが開催されたのは、1988年のことです。
1988年には11試合で賞金総額も1億円を超えていました。
PGAに限らずに言えば、それ以前にもシニアツアーは開催されており、1991年には日本シニアオープンゴルフ選手権競技が創始されています。
当時は年間で30試合を超えるツアーが組まれ、大いににぎわっており、次第にJPGAとPGAとが共同で開催するようになっていきます。
その流れの中で、大会の参加基準が定められていきました。
往年の名プレーヤーが数多く参加するほか、シニアツアーも含めての偉業を成し遂げるプレーヤーが登場するなどの記録が残っています。
シニアツアーの規模は年々拡大している現状です。
2014年には年間で11試合であったものが、2015年には13試合、2016年には17試合とツアーの数がどんどん増えていき、多くのプレーヤーの名プレーが生まれています。
ゴルフのプロ試験
シニアプロといっても、特別シニアプロになるための試験があるわけではありません。
ゴルフのプロ試験を合格し、50歳以上であればシニアプロとなり、シニアツアーと参加することができます。
シニアツアーが盛り上がりを見せて、シニアプロの活躍が目覚ましいのは、ゴルフのプロ試験の年齢制限が関係しています。
男子の年齢制限とプロ
日本プロゴルフ協会(PGA)における男子のプロテストの年齢制限は、下限はあっても上限はありません。
下限はその年に満16歳以上であることですが、上限はないため、いくつになってもプロ試験を受けることは可能です。
つまり、定年退職後に趣味で行っていたゴルフを極めてプロを目指すことも不可能ではありません。
また、回数制限もないため、何度もプロ試験を受けて、プロになることを目指す人もいます。
年齢の上限がないことから、50歳を過ぎてからプロを目指すアマチュアも少なくなく、満70歳を超えて試験を受ける受験者もいたほどです。
シニア年齢で合格する人も少なからずいて、99年には63歳10か月で合格した最年長合格者もいます。
女子の年齢制限とプロ
男子のプロテストの年齢制限と同様に、女子の日本プロゴルフ協会のプロテストの年齢制限にも下限はあっても上限はありません。
下限は、その年の4月1日に満18歳以上となります。
上限はないため、男子同様に年齢を重ねてからプロテストを受けるアマチュアの女子も数多くいます。
最年長受験者は51歳の女性であり、合格者としては19度目の挑戦で合格した40歳のプロがいるほか、最年長合格者としては2010年の43歳で合格した人があげられます。
年齢制限の理由
男子・女子のプロテストに年齢制限がある理由は、常識やマナー、礼儀をわきまえた行動をすることができるかどうかという理由からです。
プロテストを受ければ、職業としてゴルフを行うこととなります。
職業としてゴルフプレーヤーとして活躍するためには、社会人としての常識や素養を身に着けていることが、最低限求められるということで、もともとは18歳以上で統一されていました。
しかし、若手の活躍が増えてきたこともあり、高校生であっても社会性を身に着けている選手が多いと判断され、年齢の引き下げも行われるようになったようです。
シニアプロの魅力
シニアツアーというと、どうしても若手や実力も体力も兼ね備えている旬の選手と比べれば見劣りするものではないかといったイメージが持たれやすいです。
ただ、往年の名プレーヤーのプレーを懐かしむだけのものと思っている人もいますが、そのようなことはありません。
シニアツアーには、シニアプロの魅力が様々あります。
大会がコンパクト
シニアツアーの魅力のひとつは、大会がコンパクトであるということがあげられます。
ゴルフのツアーの開催日程は、男子の大会で4日間程度、女子の大会で3日間程度が通常です。
シニアツアーでもこの程度の日程をかけることはありますが、コンパクトに2日間程度の開催も多いです。
開催日数が短ければ、ツアーを観戦しやすいほか、ゴルフ場の負担も少なく、スポンサーも付きやすいので、より魅力的なツアーとなります。
サービスが魅力的
シニアプロの魅力は、ファンサービスがプロであるということです。
ファンとの触れ合い方法をはじめ、会話の仕方といった、ファンがどうすれば喜ぶのかという対応を熟知しているので、より楽しむことができます。
また、シニアツアーは開催規模がコンパクトであるからこそ、ファンとプロとの距離が近いです。ティーグラウンドやグリーンなどでのプレーを、より近くで観戦することができ、プロの熟練のプレーを間近で観察することが可能です。
魅力あるシニアプロ
ゴルフでは、プロ選手になるための年齢制限がありません。
そのため、シニアプロも多く存在しており、50歳以上を対象としたシニアプロの大会、シニアツアーも数多く開催されています。
シニアプロは、大会自体がコンパクトであるほか、ファンとの距離も近くサービスが充実し、間近で迫力あるプレーを観戦することが可能です。
シニアプロの大会を観戦し、ゴルフを楽しんでください。