ゴルフが競技に復帰してから2度目の大会、東京オリンピックがやってきます。
女子ゴルフでは新星の大躍進など盛り上がりを見せていますが、男子も着実にランクを上げ、東京に照準を合わせにきています。
今回はそんな中から、東京オリンピックに出場してほしい4選手を選びました。
東京オリンピックの出場資格
まず、東京オリンピック男子ゴルフの出場資格についてみていきたいと思います。
ゴルフ競技は『オリンピックゴルフランキング』の上位60名が出場資格を持ちます。
オリンピックゴルフランキングとは、国際ゴルフ連盟(IGF)が定めた期間を限定したランキングのことで、男子は「オフィシャル世界ゴルフランキング」をもとに2018年07月01日から2020年06月22日の期間で算出されます。
【各国の代表選手と人数の決まり方】
・1位〜15位以内は1カ国につき4名まで
・15位以下は1カ国2名まで
このルールに加えて、5大陸ごとに1人出場保証、開催国は1人出場保証という特別ルールがつきます。
2019年のオリンピックゴルフランキングに日本人は平均3人が入っているので、東京オリンピックには2人の出場が見込まれています。
それでは、東京オリンピックに出場を期待したい男子ゴルフ選手をご紹介していきます。
松山英樹(まつやまひでき)
日本人の世界ランクトップが松山英樹選手です。
石川遼と同学年の二人で切磋琢磨しながら成長してきました。
2011年に日本のアマチュアゴルフ選手で初めて「マスターズ」に出場すると、最年少で予選を突破。
同年、「三井住友VISA太平洋マスターズ」で優勝、アマチュア3人目の偉業でした。
2013年にプロに転向、プロ2戦目の「つるやオープンゴルフトーナメント」で優勝を飾ると、その年に4勝し賞金王に輝きます。
そこからアメリカに主戦場を移し、これまでに日本ツアー8勝、アメリカPGAツアー5勝をあげています。
2019年9月の世界ランキングで27位、オリンピックゴルフランキングでは14位につけていて、日本人の中ではでは圧倒的に代表に近い存在で、東京オリンピックへの出場は確実視されています。
オリンピックにおけるゴルフ競技は、リオオリンピックで112年ぶりに復活しました。
多くの人がリオオリンピックでの松山選手の活躍を期待していましたが、この時、松山選手は代表権を持ちながら、ジカ熱と治安に関する不安からこの大会への代表を辞退しました。
東京大会で松山選手が日本代表としてチームを引っ張りプレーする姿が楽しみです。
今平周吾(いまひらしゅうご)
今平周吾選手は今最も成長目覚ましい選手です。
2008年、埼玉栄高校1年のとき「日本ジュニアゴルフ選手権競技」で松山英樹との最終日対決を制して優勝、翌年高校を退学して渡米、IMGアカデミーに留学すると同年の「全米ジュニアゴルフ選手権」でベスト8に入ります。
2011年にプロに転向、2014年に「HEIWA・PGM ChallengeI〜Road to CHAMPIONSHIP」でチャレンジトーナメント初優勝をすると「JGTO Novil FINAL」も優勝で飾りチャレンジツアーの賞金王となります。2016年は未勝利ながらトップ10に8度入り、「全英オープン」初出場。
2017年「関西オープン」でツアー初優勝、獲得賞金が1億円を超え、翌2018年には年間1勝ながら賞金王に輝きます。
このように今平選手は着実に実力を上げていて、2019年のオリンピックゴルフランキングで30位前後をキープしています。
松山英樹に次ぐ位置で、ここから一気に力をつけることも考えられます。
日本代表のダークホースとして東京オリンピックでの活躍を楽しみにしたいです。
小平智(こだいらさとし)
小平智選手は群を抜くティーショットの飛距離や正確性が強みの選手です。
レッスンプロだった父親の影響でゴルフを始め、ジュニア時代からナショナルチームに名を連ね頭角を現していきます。
2010年のアジア競技大会に松山英樹らとともに日本代表に選出されたのち、「鳩山カントリークラブ・GMAチャレンジトーナメント」でアマチュア史上2人目の優勝を飾ります。
翌年プロに転向、2013年の「日本ゴルフツアー選手権 Shishido Hills」で初優勝をすると、2012年も「ダンロップ・スリクソン福島オープン」でプロ2勝目をとり、ここからコンスタントに毎年優勝をしています。
そして2018年にマスターズに初出場すると、翌週の「RBCヘリテージ」でアメリカツアー初優勝、15試合目での優勝は松山英樹を抜き日本人最速の記録になります。
小平選手は世界ランキング50位前後をキープし、東京オリンピックはまだまだ狙える位置にいます。
男子の2番手としてぜひ活躍を期待したいです。
石川遼(いしかわりょう)
石川遼選手は日本で最も人気のある選手のひとりです。
2007年、初出場したプロトーナメント「マンシングウェアKSBカップ」で、ツアー史上2人目、最年少でいきなりの優勝を飾り、「ハニカミ王子」として大ブレークします。
2008年、高校在学中に16歳でプロ転向、同年「関西オープン」でプロ初優勝。
2013年にアメリカに主戦場を映してからも優勝を重ねますが、2016年あたりから成績不振に陥ってしまいます。
2018年に日本ツアーに復帰したのを機に低迷から徐々に抜け出し、2019年7月、「日本プロゴルフ選手権大会」でプレーオフを制し3年ぶりのツアー優勝を飾ると、翌8月「長嶋茂雄INVITATIONALセガサミーカップ」では完全優勝で2連覇を果たします。
6月には300位だった世界ランクが一気に122位まで上がり、東京オリンピック日本代表が射程圏に入りました。
前回のリオオリンピックでは出場は叶いませんでしたが、もしも東京オリンピック日本代表に石川遼選手が選ばれれば日本中が盛り上がることは間違いありません。
日本人選手の中でも石川遼選手は実力に加え、抜群の人気を持っています。
ぜひここから切符を勝ち取り東京オリンピックで石川遼選手のプレーと笑顔が見たいです。
どの選手も優勝争いに食い込めるポテンシャルがある
見てきたように、男子ゴルフでは力のある選手が東京オリンピックに向け調子を上げ、確実にランクアップしてきています。
どの選手が選ばれてもバランスがよく強いチームになりそうですが、上の4選手が選ばれればさらに盛り上がっていくことでしょう。
今回は東京開催という地の利が日本チームにはあります。
前回のリオ大会で女子ゴルフの野村敏京選手がみせたように、優勝争いに食い込むことも大いにありえます。
男子ゴルフ日本代表を引き続き応援していきましょう。