毎年秋になると開催される、女子ゴルフのクォリファイングトーナメント。
2019年度よりさまざまな変更があり、今までとは違った形式になりました。
本記事では女子クォリファイングトーナメントについて、詳細に説明していきます。
QTとは
クォリファイングトーナメントとは、シード権(賞金ランキング上位50名)を獲得できなかったプロゴルファーが、来季のレギュラーツアー、またはステップアップツアーの出場権を獲得するために行われる試合です。
また、クォリファイングトーナメント(Qualifying Tournament)の頭文字をとってQTと省略されることもあります。
2019年にルールが改正され、現在クォリファイングトーナメントに参加できるのは原則としてプロテストに合格した選手、またはLPGA正規会員のみとなりました。
この試合で上位に残った選手から、優先的に第1回リランキングまでのレギュラーツアーに参加することができ、おおよそ30位までが、リランキングまでの全ての試合に出られるボーダーラインだと言われています。
しかし、レギュラーツアーではひと試合100人ほど参加するので、クォリファイングトーナメントで30位以下であったとしても、ツアーに参加するチャンスは大いにあるでしょう。
また、レギュラーツアーに出場できなかったプレーヤーは、下部ツアーと呼ばれる「ステップ・アップ・ツアー」への出場権がクォリファイングトーナメント上位の選手から与えられます。
QTの構成
クォリファイングトーナメントは現在ファースト・ファイナルステージの2ステージ制で行われています。
ファーストステージから参加するプレーヤーがほとんどですが、どちらのステージから出場できるかは、各選手の持っている資格や前年度の成績によって変わってきます。
ファーストステージ
例年、2〜3コースに分けて11月下旬に始まり、2020年度には約300名の女子ゴルファーが参加しました。
JLPGA会員と、その年のプロテストに合格したプレーヤーが出場でき、4日間で72Hのストロークプレーを行います。
各会場から成績上位者がファイナルステージに進むことができますが、何人が進めるのかは会場・開催年によって変動があり、残念ながら試合直前までわかりません。
ファイナルステージ
ファイナルステージは12月上旬に開催され、ファーストステージと同様に4日間の72Hストロークプレーで行われます。
ファーストステージが行われた翌週に開催され、出場人数は特例がない限り96人までと決まっています。
ファーストステージ進出者のほかに、前年度のステップ・アップ・ツアーで優勝した選手や前年度プロテストを1位で合格した選手など、ファイナルステージから参加できる選手もいます。
このファイナルステージでの順位をもとに、来年度のツアー出場権の優先順位が決定されます。
2019年以降なにが変わったの?
ルール改正前はアマチュアゴルファーや、TP単年登録プロも条件を満たせば参加することができましたが、2019年度からは、基本的にLPGA正規会員でないと参加することができなくなってしまいました。
そのため、今まではプロテストに合格していないTP単年登録者などがクォリファイングトーナメントでいい成績を残し、レギュラーツアーで活躍することができましたが、現在その可能性がなくなってしまいました。
女子ゴルフ界でのレギュラーツアー活躍は、以前に比べてより狭く、厳しい道となってしまったと言えるでしょう。
来季の生き残りをかけた2週間
4日間のストロークプレーが2週連続で行われる、女子クォリファイングトーナメント。
来季のレギュラーツアー出場をかけて、精神的にも、体力的にも試される過酷な2週間です。
試合の様子を直接見ることはできませんが、LPGAのホームページで試合結果がチェックできるので、これからは女子クォリファイングトーナメントにも注目して、選手の活躍を応援していきたいですね。