ゴルフの話をしているとよく耳にする「クォリファイングトーナメント」という単語。聞いたことはあるけれども、よく知らないという方も多いのではないでしょうか。
今日は男子ゴルフに焦点を当てて、クォリファイングトーナメントとは一体どのような試合なのか、詳しく解説していきます。
クォリファイングトーナメントとは
クォリファイングトーナメントとは、レギュラーツアー、またはチャレンジトーナメントと呼ばれるAbema TVツアーへの参加資格をめぐって行われる予選会のことです。
日本ゴルフツアー機構(JGTO)によって開催され、クオリファイングトーナメント(Qualifying Tournament)の頭文字をとってQTと呼ばれることもあります。
予選会での成績上位者からツアー参加資格を獲得することができ、シード権を獲得できなかったプロゴルファーやアマチュアプレーヤーも予選会に出場できます。
なぜクォリファイングトーナメントが必要かというと、プロゴルファーだからといって全員レギュラーツアーに参加できるわけではなく、「ツアープレーヤー」と呼ばれる約1600名の中で、おおよそ100名のプレーヤーだけがシーズンを通してレギュラーツアーに出られるからです。
クォリファイングトーナメントとは、アマチュアを含む、一流ゴルファー同士のレギュラーツアー出場をかけた過酷な争いといえるでしょう。
クォリファイングトーナメントの構成
クォリファイングトーナメントは、ファースト、セカンド、サード、そしてファイナルステージといった四つのステージで構成されています。
全員がファーストステージから参加しなければいけないというわけではなく、プレーヤーの持っている出場資格、または前年度以前の成績によってエントリーできるステージが変わっていきます。
2021年度のファーストステージはおおよそ1050名が出場すると見込まれており、72ホールストロークプレイが今年は9コースで実施されます。
例年8月下旬から10月上旬に行われ、各会場で上位に残ったものからセカンドステージに進むことができます。通過人数は各会場でスタート前までに発表されますが、会場ごとでの不平等さが出ないように出場人中の割合によって決定されるようです。
セカンドステージは約480名が参加見込みで、例年10月下旬から11月上旬に行われます。
ファーストステージ通過者の他に、昨年のQT決勝進出者を除くファイナルステージ進出者など、セカンドステージから参加できるプレーヤーもいます。
サードステージはおおよそ270名のプレーヤーが出場予定で、11月下旬から12月上旬に行われることが多いです。
前年度のレギュラーツアーの賞金ランキング65位から下の10名はサードステージから参加できるようになっています。
最後にファイナルステージが12月上旬に行われ、プロ・アマチュアを含めた約90名のプレーヤーがひと会場に集まり、72ホールをストロークプレーで戦います。
誰が翌年度の試合に出られるの?
ファイナルステージで1位になったプレーヤーは翌年のレギュラーツアーの通年シードを獲得することができ、基本的に全試合のレギュラーツアー参加が認められます。
そして、ファイナルステージ上位20名が第1回リランキングまでのレギュラーツアーの参加資格を優先的に与えられます。
Abema TVツアーへの出場はQTランキング上位約120名に優先的に与えられ、チャレンジトーナメントでの活躍が期待されます。
プロテストよりも過酷と言われるクォリファイングトーナメント
男子ゴルフではプロテストに合格することができなくても、クォリファイングトーナメントで良い成績を残せればレギュラーツアーに出ることが可能です。
そのため、プロゴルファーを目指すアマチュアにとってはプロテストよりも緊張感が漂うといわれることが多く、プロゴルファーにとっては翌年の出場権をかけて、最も長く感じ、過酷な戦いといわれるクォリファイングトーナメント。
その試合がどれだけ過酷で重要なのか、わかっていただけたのではないでしょうか。