ラウンドを回ってみると誰もが一度は、バンカーに入って『あちゃ〜』っと、なったことありませんか?
今回は、バンカーに入った時の基本的なルールと新たに追加された新ルールについて、解説していこうと思います。
バンカーのルールを把握することで、スコア面のアップに直接繋がる事項もありますのでご確認を!
またバンカーで感じる初心者目線の疑問も解決していきます。最後まで御覧ください。
ではさっそく、基本的なルールの解説から進めていきます。
バンカーの基本ルールについて
バンカーの基本ルールを説明する前に、なぜバンカーがゴルフグラウンドに存在するのか?から説明したいと思います。
バンカーの存在理由
バンカーは砂地から球をプレーするプレーヤーの能力をテストするために特別に作られた区域である。
プレー ヤーがこの挑戦に立ち向かうことを確実にするため、ストロークを行う前に 砂に触れることや、バンカーの球に対して受けることができる救済の場所に関していくつかの制限がある。
引用:日本ゴルフ協会JGA (Japan Golf Association) 公式ルールブック|規則12~13
とのことでした。
つまり、バンカーを作ることで競技の難易度を高め、困難な課題に挑戦することを楽しむためにある!とのことです。
では、次にバンカーの基本ルールについてまとめていきます。
バンカーのルールと禁止事項
クラブを砂地(地面)に置いてはいけない
普段のフェアウェイエリアなどはボールと体との距離を測ったり、スイングの練習で地面にクラブを置いたりしますがそれらは禁止となります。
バンカーの砂地の状態を確認することになってしまうので、バンカーの存在理由に反する行為とみなしルール上では禁止なのです。
打つ前の練習の素振りも砂地に触れてはいけない
さきほどのクラブを置いてはいけないと同様に、スイングで地面に触れることも禁止です。
スイング自体が禁止ではないので、そこは勘違いしないようにしましょう。
クラブを砂地に当てないことこれが禁止事項なのです。
以上の2点がバンカーの基本的なルールです。
特に難しいことはありません。
特例で砂に触れても罰を受けない場合もあります。
- バンカーショットのスタンスをとるために足を潜り込ませること
- コース保護のためのバンカーをならす行為と、その用具をバンカーに置く行為
- 休憩のため、クラブに寄りかかる行為など(転倒防止)
- イライラして、または怒って砂を叩くこと
最後の4番は紳士のスポーツと言われているゴルフでは意外な緩和措置でした。
うまくいかないときは、誰だって怒りますもんね。
次は、新たに改正されたルールについて把握しましょう
バンカーの新ルールについて
バンカー内のルースインペディメントと動かせる障害物を取り除くことができる
ルースインペディメントって何?って声が聞こえてきそうです。
ルースインペディメントとは、ゴルフコースにある散在する障害物のこと。
具体的に説明すると草、枯れ葉、小石や枝など(虫も含みます)です。
私はこのルールが新ルールとは知らず、無意識にボールの上にある草や枝などを移動したりしてましたが以前のバンカーでは禁止事項だったみたいですね。
バンカー内アンプレアブルの新しい選択
まず、初めにアンプレアブルとはプレー不可能という意味です。
ここで使うアンプレアブルは救済措置の利用としての意味を持っています。
全部で4種類ありますが、新ルールの解説なのでここでは新たに追加されたアンプレアブルのみ紹介して、下記に全てのアンプレアブルを紹介したいと思います。(下記に図解あり)
- 従来の1罰打のアンプレアブル処置ではなく、2罰打で行うアンプレアブルの方法
- ピンとボールを結んだ線を確認
- バンカー外 + 後方線上へ基点を決定
- 1クラブレングス半径でホールに近づかない救済エリア内へドロップが可能となった。
バンカーの内側か?外側か?その見極め方を解説
バンカーのルールに関しては、上記の方で確認できたと思います。
バンカーの内側にボールがあることでのデメリットは把握できました。
では、バンカーの内側か?外側か?微妙なラインの見極め方を確認していきましょう。
まずは、日本ゴルフ協会の公式ルールブックに乗っている画像を見てください。
引用:日本ゴルフ協会JGA (Japan Golf Association) 公式ルールブック|規則12.1
言葉で説明するより、わかりやすいですよね。この画像で足りない部分を解説していきます。
ボールの一部がそのバンカーの縁の内側の地面の砂に触れている
この場合はバンカーの内側です。
ボールがバンカーの内側にある土、草、その他の生長または付着している自然物の上にある且つ、砂には触れていない場合
バンカーの外側です。
バンカー内の救済措置と罰則について【最重要事項!】
バンカーの内側に入ってしまった際の救済措置と罰則について確認していきましょう。
そのままバンカーを打てるのであれば問題はないのですが、絶壁を思わせるようなバンカーでボールをバンカーから出せそうにないシチュエーションやゴルフ初心者でバンカーの対策がわからない人(何度も打ってしまう人)に対して、公式ルールとしての救済措置があるので有効活用していきましょう。
救済措置に関しては罰則ありとなしの2つのパターンがあります。
ここはスコアに直結するところなので正確に把握して、いつでもベストスコアが出せる環境を作っておきましょう。
バンカーの救済方法には複数の方法があります。
それぞれ解説していきましょう。
バンカー内4つのアンプレヤブルを把握しよう!
まず、用語の説明からいきましょう。
アンプレヤブルとは
・ボールを打つことが困難になった状態のことであり、これを宣言することで救済を受けることができます。
引用:日本ゴルフ協会JGA (Japan Golf Association) 公式ルールブック|規則19.3
- 【図1】
1罰打を受けることで、打ち直しをすることができます。一番わかりやすくシンプルな救済方法ですね。ただ、打ち直す前の環境やバンカー内の打ちやすさを考慮してください。 - 【図2】
1罰打を受けることでフラッグとボールの線上(後方)の移動することができる。これはバンカー内のみの救済ですので注意が必要です。バンカー外に出る場合は下に記載の④を参考にしてください。 - 【図3】
1罰打を受けることでバンカー内でラテラルの救済を受けることができます。
バンカー内の大きな壁や砂地の形状、または砂に埋まっているなどの悪条件がある際は有効に活用しましょう - 【図4】
合計2罰打で、②を応用した救済になります。
②はバンカー内の救済でしたが、今回の④の救済はバンカー外なのが大きな特徴です。
バンカーショットがどうしてもできない又は練習不足で何度も叩いてしまうって方は活用すべき救済ですのでスコアを伸ばすためにも有効活用しましょう。
バンカー内の異常なコース状態について
罰なしの救済
これは右打ちのプレイヤーと仮定した図になっています。左打ちの際は左右反対で解釈してください。
バンカー内が異常なコース状態だった場合は、罰なしの救済をバンカー内で受けることができます。(バンカー内の図を確認してください)
※ここで注意してほしいのは、救済後もリスタート位置はバンカー内だということです。この救済で打つことが厳しいようでしたら、先程説明したアンプレヤブルを活用しましょう。
4つありましたね。救済システムは覚えておきましょう。
罰ありの救済
先程の罰なし救済と違い、今度は1打罰を選択した場合を確認しましょう。
バンカーに入る前の場所からのリスタートです。
これは単純でわかりやすいとはですよね。一言で言えば、打ち直しです。
バンカーの方が有利なのか?距離はあるが打ち直した方が有利になるのか?は個人の好みや実力に関わってくるところなので、状況によって選択しましょう。
ここの選択もゴルフの醍醐味ですよね。
バンカーの外からのリスタートになりますが、少し特殊なので箇条書きでリスタート方法をまとめてたので確認しましょう。
- パッティンググリーンのフラッグとバンカー内で球が止まっていた箇所を線で結びます。
- その延長線を後方側へ伸ばします。
- 延長線と直近のバンカー外の部分を基点とします。基点を利用し救済エリアを設定します。
- 救済エリアの決定方法は、1つのクラブを基点に合わせ、そこからの180度の範囲が救済エリアになります。(ゴルフ用語で1 クラブレングスといいます)
- また、1クラブレングスは基点よりホールに近づかなけないことが必須事項です
- 救済エリアが設定できたら、ボールを膝の高さからドロップします
※ボールのドロップ方法は救済の説明後に行います。
※ただし、地域(委員会)によってローカルルールがあり、状況によっては救済を認めないルールを採用していることもありますので細かなルールについては大会の委員会にお尋ねすることをオススメします。
バンカーの救済を活用する際の知っててほしい項目
理由としては、ショット後の整地で時間をかけないためです。
ボールがバンカーに入った後は基本的に地面を触るのはNGです。なので、打ち終わったタイミングで整地を行いましょう。
例)動かせない障害物とは、カートの道路など。
一時的な水による障害とは、プレイヤーが打つスタンスを構えた時、地面の水がしみ出してきた場合が最低ラインとなる。もちろん、ボールが水に浸かっている場合や、沈んでいる場合も含む。
バンカー内の流水後や動物の足跡などは、大会を運営する委員会が異常なコースと認めない限りは異常なコース状態とは認められません。
・認められる
・認められない
引用:日本ゴルフ協会JGA (Japan Golf Association) 公式ルールブック|規則14.3b
バンカーに使用するクラブは?初心者にオススメなクラブも!
バンカーに使うクラブについて解説していきたいと思います。
バンカーに使うクラブには、呼び方には複数あり基本的には『sw』サンドウェッジと呼ばれ、『S』、『56°』などクラブの角度で呼ぶものなど様々です。
『sw』は基本ボールを上に打ち上げ、砂地から出すことを目的としています。
そのため、他のクラブとは違い角度が鋭角になっています。
画像をご覧の通り4番アイアンとの違いは歴然です。
左が4番で角度が約24°、右がSWで約56°
『sw』の覚え方も紹介します。
バンカーは砂地でできています。
砂は英語で『サンド』、V字や楔(くさび)のことを『ウェッジ』と言います。
上の項目さえ把握していれば、
サンド(砂)=バンカー用のアイアンと覚えることができますよね。
オススメの『SW』は?
初心者にオススメのクラブは
- ボールに当たる面積が広い(クラブフェースが広いもの)
バンカーでは普段と打つ環境や制約が多いです。そのため初心者にはボールがフェースに当たる可能性が高くなるものをオススメしています。 - 他のアイアンやドライバーと同じメーカーのもの又は購入者がカッコいいと思ったもの
特に好みなどがなければ、同じメーカーで揃えたり、デザイン重視でもかまいません。
ゴルフは楽しみながらプレイするものですし、形から入ることでより楽しくプレイすることもできるからです。
自分にあった『SW』をみつけましょう。
ネットで注文するよりも、お店に足を運んでクラブの違いなどを見比べるのも楽しいですよ。
ラウンド前にバンカーのルールを整理しておこう!
さて、バンカーの目的、基本的なルール、救済について学んできましたね。
バンカーの存在理由とは、バンカーを作ることで競技の難易度を高め、困難な課題に挑戦することを楽しむためにある。
バンカーならではの制約もありました。
クラブを砂地に当てないことでしたね。
救済措置に関しては、4つのアンプレヤブルやコース状態が異常の場合の救済措置など複数あったかと思います。
これらのルールはスコアに直接関わってきますので絶対に覚えておきましょう。
初心者にありがちなのは、ルールを有効活用出来ずに無駄に叩いてしまって、スコアが悪くなる。
ゴルフそのものを楽しめなくなる。
これだけは一番避けてほしいです。
健康的にプレイして、楽しいゴルフライフを過ごしてください。